このシナリオは書きかけです。
ハウスルールによる、ヴィークル搭載武器を利用した戦闘を楽しむために設計したシナリオです。
ワークス: UGNエージェント 成人を推奨
2人~4人。プレイヤーが一人である場合は、GMがお助けキャラを作成すること。
推奨技能:〈運転:4輪〉〈運転:船舶〉〈RC〉〈射撃〉〈交渉〉〈知覚〉
UGNは、かつてはレゲネイド能力を利用した数多くの兵器を共同開発していた巨大企業アルゴリス・テクノロジーズと友好関係にあった。しかし、最近の資本関係の変化により、企業の経営陣が変わりUGNとの関係が断絶した。UGNの情報官の分析では、新しい経営陣は、テロ組織フォルスハーツ(FH)との秘密協定を結び、UGNと共同開発した高度な軍事技術を敵対勢力に秘密裏に流出させているとみられている。
PCたちは、UGNからの依頼を受けて、軍事技術が流用される前に企業の施設を調査し、技術の流出を阻止します。さらに、フォルスハーツが軍事技術を用いて行う侵攻計画を察知し、粉砕することが求められています。
共同開発兵器は多岐にわたるが、今回フォルス・ハーツが狙っていた兵器は以下の戦車であった。
名称: 「レゲネイド・アタック・タンク」 UGNとアルゴリスが秘密裏に開発していた兵器の一つ。開発の終盤フェーズに差しかかった段階で共同開発関係が解消され、プロジェクトは放棄されたかのように見えた。しかし実際には、フォルスハーツの依頼を受け開発プロジェクトは続行され、フォルスハーツに兵器が供与される計画が進められていた。
技能 | 〈運転: 4輪〉 |
攻撃力 | 18 |
行動 | 0 |
装甲値 | 30 |
HP | 30 |
全力移動 | 80m 悪路走破可能 |
ハイブリッド・エネルギー・キャノンを装備する攻撃型戦車。搭乗者のレゲネイドウイルスの活性に共鳴する性質をもつ。戦車としての運動性能・突撃性能は普通。
搭乗者もしくは同乗者のうち、装甲値の高い方を選ぶ。その装甲値をヴィークルの装甲値に加算する。
種別 | 射撃武器 |
技能 | 〈RC〉/〈射撃〉 (どちらかを選択) |
攻撃力 | +18 |
射程 | 1000m |
対象 | 範囲 |
車載武器効果: 乗員のオーヴァード能力に応じたエネルギー弾や銃弾を発射可能。 この武器を使用した攻撃の射程を1000m・対象を範囲に変更する
この武器を使用した攻撃が宣言されたとき、[1d10×10]℃を砲塔温度に加算する。加算した結果、砲塔温度が250℃以上になった場合、攻撃は命中せず、ヴィークルに10の貫通ダメージ。砲塔温度の初期値は20℃。
砲塔温度を20℃に戻す。
新聞記事により、アルゴリス・テクノロジーズに関する背景情報がPCに提示される。
鰓井蔵により、以下の一年前の新聞記事がプレイヤーキャラクターに提示される。
「軍需企業大手のアルゴリス・テクノロジーズは、オーヴァード治安維持組織UGNとの長年の業務提携を解消したと突如発表し、軍事産業業界やレゲネイドウイルス業界で注目が集まっている。この提携解消により、UGNの活動に重大な影響を及ぼす可能性があるとみられている。
UGNは、オーヴァード犯罪やテロリズムに対抗するためいくらかの軍事力を保有していることはよく知られているが、これには、最新のテクノロジーと軍需品が不可欠であり、アルゴリスが重要な戦略的パートナーであった。アルゴリスにとっては、軍事業界の中でも敬遠されがちなレゲネイドウイルス分野においても、リーディングカンパニーとなることを目指していると一貫して説明してきていたため、この急転換は驚きをもって迎えられた。
とはいえ、くろりすファンドによる株式取得の影響でアルゴリス経営陣が刷新されたため、何らかの大きな方針転換が行われることが投資家の間では予想されていた。アルゴリスの発表によれば、新たな経営方針の下、同社は別の市場へとシフトし、UGNとの共同プロジェクトを継続する意向はないとしている。しかしこの説明は曖昧で不透明なため、アルゴリスの内部の派閥争いの結果だという見方も少なくない。
いずれにせよ、UGNにとっては新たな軍事技術の調達に困難を極めると見られており、その対応策が急務となっている。UGNの関係者は、「我々の任務は社会の安全を守ることであり、テクノロジーの供給が途絶えることは致命的だ。」と述べたが、一方で他社と新しいパートナーシップを築くのは容易ではないとしている。この一件が軍事産業企業のパワーバランスに与える影響の予測は難しい。」
UGN幹部の鰓井蔵によると、最近フォルスハーツの動きが活発化し、アルゴリス内部の工作員との連絡が緊密になっているという。くろりすファンドや新経営陣もフォルスハーツの関与が強く疑われているが、何も知らない一般人も巻き込まれているように見え、どこまでが黒でどこまでが白なのか分からないという。今回は、フォルスハーツがアルゴリスの保有するオーヴァード関連軍事技術のうち特に何を狙っているのかを分析し、研究データや試作品を破壊するか、捕獲するミッションであるという。
活動資金として、財産ポイント12を(プレイヤーキャラクター全体で共有)支給する。
大滝優を紹介するが、注意喚起する。
鰓井蔵によれば、アルゴリスとの共同研究に深く携わった大滝優は、フォルスハーツのスパイが監視している形跡があるという。また、大滝優がフォルスハーツのエージェントに脅されて協力者に仕立て上げられている可能性も捨てきれないという。こちらの動きが筒抜けになってはまずいので、大滝以外のアルゴリス関連エージェントをみつけて、慎重に行動してほしいという。
PCたちはUGN内部を調査し白根銀に出会う。
〈情報: UGN〉で難易度: 4のロールを振ることで、白根銀をアルゴリスに関連するUGN職員として接触することが可能。達成できなかった場合は、UGNの建物を清掃している白根銀が偶然アルゴリスのジャージを着ていることで、白根銀がアルゴリス関係者であることがわかる。 また、〈情報: 噂話〉で難易度: 7のロールを振ることで、大滝優をUGNに幹部に推す派閥がUGN内部に存在することを知れる。一方で、軍事部門を偏重する大滝優に反感をもつ職員も少なくなく、中には悪い噂を流す者もいるという。ただし、アルゴリスとUGNとの提携中止により組織内での影響力が減少しており、最近は本人も他人との接触を避け、引きこもりがちであるという。
PCたちは白根銀との交渉し、アルゴリス社員や元社員とのコネクションを獲得する。
白根銀は個人的な友人を危険にさらすことに躊躇する性格のため、慎重なアプローチが必要である。プレイヤーキャラクターは、以下の方法を選べる。
それぞれの戦術に基づいて、適切な場所を選ぶことで判定にボーナスが得られる。ボーナスが欲しい場合は、どのような店か描写すること。
プレイヤーが全く思いつかない場合は、選択肢を提示すること。
PCたちは、アルゴリスの社員や元社員と個人的な場で接触し、人脈を築く。プレイヤーによる適切なロールプレイやPCの交渉技能により、情報が得られる。
潜入工作員向けのトレーニングを受講すると、ハッキング装置の調達方法について指南してくれる。実際に調達するためには、財産ポイント2が必要。最大で2つまで調達できる。
PCは田井が主催するハンドメイドワークショップに参加。彼の退職後の新しい生活を尊重しつつ、過去のアルゴリスでのプロジェクトについて話を引き出そうとする。
レゲネイド・コントロールによる射撃能力を増幅させるエネルギー兵器の研究が最もエキサイティングであったという情報を得る。(交渉難易度:4, ボーナス:施設特定時達成値+3)
PCは白根銀の主催するボードゲームを遊ぶ集いに参加する。PC全員の参加を推奨する。ボードゲームの休憩中、雑談を利用し聞き込みに成功すれば潜入時にボーナスが得られる。
参加者は以下の通り。
大滝優が脅されているという情報が、単なるUGN内部の派閥抗争による誤情報だと判断した場合、大滝優と接触することができる。ただし、監視されているというのは事実であるため、大滝はあまり会おうとしない。安全な交渉場所を設置すれば、エネルギー兵器の研究施設の心当たりを紹介してくれる。(交渉難易度:7, ボーナス:施設特定時達成値+5)
レゲネイドエネルギー兵器の研究開発施設を航空写真から推定する。それぞれ難易度5, 7, 9, 12, 15の判定を、技能〈知識: レゲネイド〉または〈知識: 機械工学〉により5回おこなう。判定に失敗した数+1の潜入候補先を得られる。
このシーンの終了後、白根銀とロイスを結んでもよい。感情は、友情を推奨。
PCたちはアルゴリス・テクノロジーズの研究施設に潜入し、フォルスハーツと協力関係の手がかりを集める。
このシーンでは搭乗時の侵蝕値の増加はないが、毎ラウンド終了時のクリンナッププロセスで侵蝕値を1増加させる。
前シーンの内容5で確定した潜入候補の中から、正しい研究施設をGMがシークレットダイスをロールして一つ選ぶ。
以下のラウンド進行とする。
UGNの協力者や、企業内で新経営陣に反感をもつものとの接触に成功すると、スムーズに施設内部を「見学」する手助けを得ることができる。見学者として認識されている間は、写真を撮影したり資料を漁ることはできない。
見学者としてふるまっている間は、アルゴリス側はアクションを実行することができない。
アルゴリス内部の二重スパイに接触する。
スパイを信用した場合、フォルスハーツが海外で侵攻計画を建てていることが明らかになる。
PCは自分宛ての郵便物に不審な封筒を発見する。「あなたがAに潜入したことを感知した。私はあなたの敵だろうか?物事には意外な側面がある。あなたの獲物04の12ページ5行目、24ページ8行目、17ページ3行目の最初。77ページ2行目、64ページ7行目の最後。私は32ページ。あなたに飲み物の納入をお願いしたい。」という謎めいたメッセージと、アルゴリスの取引業者の身分証、発注書が入っていた。
研究施設への潜入時に持ち帰った資料のなかに、ACeGUpW_04.pdfというファイルがあり、メッセージに指示された箇所には、組織、失望、裏切り、秘密、協力とある。また、32ページには、資材の調達について書かれている。
PCが納品に行くことを決断した場合、納入物資の購入とレンタカー費用として1を支払う。業者用入り口からアルゴリス社に入る。ゲートをくぐると、係員に駐車場のような場所に案内される。そこで待っていると、「受け取り君」という小型の自動運転車があらわれる。そこに飲み物を置くと、納品確認書が口から出て来るので受け取る。電光看板が光り、出口を案内される。帰らないでいると、係員がやってきて出口を案内される。ワーディングにより気絶させることは可能だが、建物は固く閉ざされており、侵入することはできない。係員は何も知らない。
納品確認書の裏には、「あなたとは対立したくないのでコンタクトした。信用してくれて感謝する。FH幹部は世界征服する魔王の発想。私が組織をやめるのは危険。FHエージェントは金銭的待遇もよく、内部情報にアクセスできる。目立たないよう、あなたへ秘密裏に情報を流したい。資源国E国の電撃制圧作戦。レゲネイド・アタック・タンク主力。明日か明後日に戦力輸送開始。」とある。
プレイヤーが迷っている場合、これが罠であるか本当の申し出あるかどうかは、PCにとっても半々くらいでどちらか分からないと補足します。ただし、相手はこちらの居場所を把握していることが分かっているため、仮に罠であったとしても、放置という選択肢が最も無難な策とは限らないと補足します。
このシーンは、プレイヤーに拍子抜けを与えると同時に、メッセージによりミッションを早急に実行する動機や確信を与えるためのものである。アルゴリス社への納品の描写は事務的で淡泊に行い、納品確認書のメッセージの切迫性を強調する。
プレイヤーが接触のメッセージを無視する判断を行った場合や、接触した結果の情報の真偽を強く疑う場合、シーン2-4でPCの持ち帰ったデータをUGN情報官が分析したところ、フォルスハーツがレゲネイド・アタック・タンクを完成させ、詳細は不明ながら武装の主力として用いようとしていることが判明したとする。
小型ドローン 財産ポイント5 一定の距離の範囲で監視をしたり、追跡をしたりできる。
レゲネイド・アタック・タンクの実物を確保するために、ふたたびアルゴリスに潜入。アルゴリスのセキュリティ担当者と戦闘する。
PCたちはタンクの確保のため、企業内に再び潜入する。
シーン2-4と同様のラウンド進行を行う。ただし、情報収集は行わず、以下の追加要素がある。
戦闘は、2人組のパトロール隊との遭遇戦。ワーディングを発動すると、一人は倒れるが、一人は立っており、オーヴァードであることが分かる。PCは戦闘によりアルゴリス社員を戦闘不能状態にするか、防災通路から離脱すれば、建物外へ脱出に成功したことになる。
トラックの行き先について情報がない場合、周辺に聞き込みを行い、港湾方面へ向かったことが分かる。
税関からの情報提供を受けて、倉庫の調査を行う。
港湾地区へタンクが輸送されたことから、PCたちは、税関につとめるUGNエージェントに対し、不審な輸出貨物がないかどうか調査を依頼。密輸物資が保管されている倉庫に移動。
ドローンによる追跡に成功した場合は、当該倉庫がトラックの向かった先と符合するという描写を行う。
PCたちが倉庫に到着し実況見分すると、ニセブランド品などが詰められたコンテナを発見。今回の事件とは関係ないようだ。
港湾食堂で情報を収集し、専用船を用いた密輸の線が浮上する。埠頭や港の航路を監視・調査。不審船を離れた場所から発見。現場に急行する。
お腹が空いたため、近くにある港湾労働者組合の食堂を利用することにした。メニューにはカツカレー、ラーメン、コロッケ定食、生姜焼き定食などがあるが、どれも量が多く安い。物流倉庫で働いていると思われる人でにぎわっている。〈知覚〉難易度6で5回判定し、以下の情報を取得可能。
以下の地点に移動して調査できる。
その他、船が接岸可能な岸壁は多数存在する。
PCたちはタンクの密輸現場に急行し、水際で輸出を阻止しようとする。タンクをハッキングすることで、戦車を利用した大規模な戦闘が勃発する。
技能 | 〈運転: 船舶〉 |
攻撃力 | 40 |
行動 | 0 |
装甲値 (外部) | 60 |
抗貫通装甲 (外部) | 30 |
装甲値 (内部) | 10 |
HP | プレイヤー数×50程度 |
全力移動 | 20m 海上のみ |
戦闘移動 | 10m 海上のみ |
車両を直接船の中に格納できるランプウェイを備える輸送船。船の内部から攻撃することで装甲を大幅に低減できる。
外部からの攻撃に対して、抗貫通性装甲をもつ。抗貫通性装甲は、装甲貫通を無視する。
種別 | 射撃武器 |
技能 | 〈射撃〉 |
攻撃力 | +15 |
命中 | +5 |
射程 | 1000m |
対象 | 範囲×3 |
着弾地点で爆発を起こす。簡易ホーミングシステムを搭載しているため、命中力が高い。エフェクトを一つのみ組み合わせることができる。1アクションで3エンゲージ同時に攻撃できるが、ラウンドに1回しかつかえない。
船上の対象に対して攻撃不可。
種別 | 射撃武器 |
技能 | 〈RC〉 |
攻撃力 | +3 |
命中 | +5 |
射程 | 視界 |
対象 | 単体 |
レゲネイドエネルギーを収束させ命中力と威力を高める。オーヴァードの能力を補助し高める武装。使用するには、攻撃者が至近距離に立つ必要がある。
甲板左舷、甲板右舷、ブリッジにそれぞれ一基づつ設置されている。
同一エンゲージにいる対象に攻撃不可。
技能 | 〈運転: 船舶〉 |
攻撃力 | 20 |
行動 | 0 |
装甲値 (外部) | 8 |
装甲値 (内部) | 0 |
HP | 30 |
全力移動 | 50m 海上のみ |
戦闘移動 | 25m 海上のみ |
軽くて速い小型の船舶。体当たり攻撃はお勧めしない。
技能 | 〈運転: クレーン〉 |
攻撃力 | 5 |
行動 | 0 |
装甲値 | 0 |
HP | 30 |
全力移動 | 10m 鉛直方向 + 10m水平移動 |
戦闘移動 | 5m 鉛直方向 + 5m水平移動 |
クレーン自体は移動せず、吊るされたキャラクター/アイテム/ヴィークルを移動させる。岸壁に設置されている。吊るす操作はマイナーアクションで実施可能。
PCたちが「エネルギーキャノン・タンク」のデータを奪い、試作品を破壊したことで、フォルスハーツの侵攻計画を阻止に成功する。UGN本部に報告を行い、ミッション成功に対するねぎらいの言葉がかけられる。最も重要な任務は成功といえるものの、フォルスハーツの手に他の技術の一部は手に落ちたとみられる。
今回のミッションでは、利用した場合、彼女はフォルスハーツの情報提供者としてUGNに協力したが、今後はどうなるかわからない。PCの今後において、厄介な人物となると考えられる。
くろりすファンドの正体については、あまり知ることができなかった。彼らがフォルスハーツの手先であるとしたら、資本力や影響力は脅威である。